前期は各グレードが出そろうまでの出発点といえるでしょう。各グレードのモデルチェンジが同時に行われにくいのも、セリカのモデルチェンジの特徴でもあります。また、特別仕様車を出して弾みを付けようというトヨタの意気込みが感じられます。

　中期はバンパー・リアスポイラーのデザインなど外装変更が行われた1995年8月・1996年1月のものと、時代の趨勢に合わせてABS・エアバッグを標準装備した1996年6月のものと2種類あります。細かいマイナーチェンジのごとに特別仕様車を出す、相変わらずの情熱が感じられます(笑) それ以外の変更点はわずかなものなのですが、中古車屋によっては1996年6月のものを「後期」と称して販売している場合があるので、これからセリカを入手しようとする方はご注意ください。

　後期はいままでのツケが跳ね返ってきたかのような仕様変更です。特別仕様車もなく、4WSやコンバーチブルのMTが廃止され、ラインナップ的にもスッキリ寂しくなってしまいました。おそらく、あんまりにも売れなかったので組み立て工程における煩雑な取り付け作業を簡素化しようとしたのでしょう。その代わり、ライトやエアロパーツのデザインが大きく変更され、グレードの数を減らして質を高めようという姿勢が伺えます。また、トヨタ初のVVT-iエンジンが搭載されました。新しい機構や仕組みが実験的に搭載されるのも、セリカの特徴です。

　おそらくすべてのST20系のセリカを掲載しています。あなたのセリカはありましたか？